総合文化財

2023.8.31

　妻木平遺跡では過去に10回発掘調査が行われており、今回は最終調査であった。調査で確認された谷からは12～13世紀に水路状遺構として利活用されていることが分かった。そこからは3000本を超える箸、付木などの木製品と大量の墨書土器が出土しており、祭祀域として機能していたことが考えられる。１カ所でこれだけの出土は県内でも類を見ず、貴重な成果となった。過去の調査では、谷の上では15世紀に土岐明智氏の居館が築かれており、この谷が堀の一部として利用されていることも改めて確認された。2020～21年度は発掘調査を、2022～23年度は調査成果を報告書として取りまとめた。